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今から8年前のことです。

大学受験も終わり
ようやく勉強地獄から解放された。

そんな、3月のある日

私は、重大なミッションに挑もうとしていた

 

受験勉強しているとき
ずっと我慢していることがあった。

でも、ついに
それを実行できるのだ。

もう18歳、
ついに 時は来た。

 

朝10時前
同窓会へ出かける母を見送り、
私は、自転車で ある場所 へと向かった。

まだ、3月だというのに
これから行うミッションへの緊張からか、
自転車のハンドルを握る手は、かなり汗ばんでいた

そして、ついに 目的の場所 へと着いた。

駐輪場に自転車を止め、
もう心臓はバクバクだった。

 

そして、自動扉へと足を進める。

ついに、この時が来た。

私は一生懸命に心を落ち着け、
昨日シュミレーションした手順を
何度も頭の中で確認した。

「大丈夫俺ならできる」

まだ、朝の10時台
人も少ないはず

「手筈通りやれば、30分くらいで完了だ

 

そして
意を決して、店内へと入った。

しかし、店内に入ってすぐ
私の目論見が外れた。

「ヤバイ、結構、人いるじゃん」

今日は、割引の日じゃない。

「しかも、カップルや家族連れもいるし」

「マズイ。」

でも、いまさら後には引けない。

「今日やるしかない。」

 

 

店内に入ると
状況を確認するように
ゆっくりと歩いた。

まずは、予定通り
2つの一般作品を手に取った。

この2つの商品は
後で、重要な役割を果たす。

「ミッションをクリアするには
必須のアイテムだ。」

 

そして、
周囲を警戒しながら、
あるコーナーにゆっくりと歩みを進めた。

そして、そのコーナーの手前で
辺りを慎重に確認し、

「よし、大丈夫だ」

「今ならいける」

 

 

私は、ゆっくりと黒色の のれん をくぐり
楽園へと入っていった

「夢にまで見た光景が広がっていた」

友人から聞いていたが
想像以上だった

「す・ご・い」

私は思わず、つばをゴクリと飲んだ。

 

初めて見る光景に
もう、テンションはMAX

「落ち着け ゆきと」
「冷静になれ」
「ここからは時間との勝負だ」

私は必至で心を落ち着けようとした。

 

決して、広くはないスペースに
奴ら が所せましと置かれている。

ただ、残念だったのは、
先客が3人もいたことだ。

しかも、風貌を見ると
かなりのベテランと見える。

 

ここに来るのは、初めてなので
暗黙のルールとか
そういうのを全く知らない。

「それにしてもすごい数だ。」

本当はすべてをチェックしたかったが
それは時間的に無理。

しかも長居は危険。

 

そこで、事前の計画通り
あるジャンルが置かれているコーナーへと向かった。

そして、最新作から順番に確認する。

興奮を鎮め、冷静に
ジャッジしていく。

「よし、これだ。」

そして、チェックした20本の中から
えりすぐりの3本を選出し
ついに決心を固めた。

最新作3本だ。

 

気付けば
このコーナーに入って45分以上が
経過していた

「これ以上は危険だ。」

すぐにこのコーナーの入口へと向かった。

 

そして、黒の のれん の隙間から
恐る恐る外の状況を確認し、

「よし、今だ」

私は、勢いよく そのコーナーを出た。

 

そして、すぐさま
先程の2つの一般作品の間に
例の 3つの宝 を
サンドイッチのように挟んだ。

友人に教えてもらった手法だ。

「これで、大丈夫」

周りからは、怪しまれていない。

 

「悪いことしてるわけじゃない」
「堂々としてれば、いいのさ」

そして、レジへと向かった。

 

「まずい、並んでいる人が多い」

またもや、予想外の事態が起きた。

レジの前には5人くらいがすでに
並んでいた。

「大丈夫、サンドイッチしてあるから、気づかれはしない」

私は、大柄な男の後ろに
隠れるように並んだ。

 

「大丈夫
下を向いて3分間だけ我慢すれば
ミッションクリアだ。」

「俺は18歳の ゆきと だぞ」

「何の問題もないはず」

と確信していた。

 

そして、
ついに自分の番がきた。

私は、予定通り、下を向いたまま
商品を店員に渡そうとした

そのときだった。

 

 

「あっ、ゆきと君」

聞き覚えのある声に
私はビクッとして
恐る恐る顔を上げた。

 

なんと、目の前にいた店員は
私が小学生のときから思いを寄せていた Mさん ではないか

頭が真っ白になり
血の気が引いた。

「あっ、あう(おう)」

とりあえず
私は、答えた。

 

中学卒業して以来、3年ぶりだった。

「かっかわいい」

一段とかわいさを増していた彼女に
一瞬、目を奪われた

でも、久しぶりだね
なんて言う余裕はなかった。

もう、最悪だ。

なぜ、こんなところに

 

よく見ると
彼女の右腕には
研修中 と書かれた 腕章が巻かれていた。

「こんなところでバイトしているなんて
聞いてねえぞ」

事前調査が甘かった。

 

まさか、自分の大好き人が
レンタルdvd店でバイトしているなんて
夢にも思わなかった。

そんなことって、ありますか?

私は、軽くパニックになった。

でも、もう後戻りはできない

彼女に商品を渡してしまっているからだ。

 

 

商品を1枚ずつ手に取り
バーコードを読み取っていく

「ピッ」
「ピッ」
という音だけが聞こえる

 

私は、恐ろしくて
彼女の顔を見ることはできなかった。

もう、怖かったんです。

「絶対に軽蔑されるな」

「もう、終わった。」

完全に憔悴していましたね。

 

そして、青色の袋に商品をつめる。

「こちらの商品は新作となっておりますので…」

彼女が
優しい声で説明をする

でも、私は
彼女の顔を見ることはできなかった。

 

「その最新作3つは、例のやつだ」

どんな表情をしているのか
見るのが怖かった。

そして、下を向いたまま
商品を受け取ろうとした
その瞬間だった

 

「じゃあ……またね」

彼女が僕に
そう呼びかけた。

「あっ、はい」

なぜか、敬語で答えてしまった。

 

放心状態になていたので、もう
自分が何言っているのかわからない

そして
そのときの彼女の表情が
笑顔だった。

 

正直、軽蔑の表情のほうが
よかったかも。

その笑顔が、逆に
怖かった。

「心の中では、軽蔑しているんでしょ」
「そうなんでしょ」

そのときの
彼女の笑顔を今でも忘れられない
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P.S.

今日は、ちょっと嗜好を変えて
こんなこと書いてみました。

アダルトdvdでの失敗談って
男性ならわかりますよね?

 

もし、女性の方が読まれていたら
申し訳ないです。

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